リースバックの修繕費は誰が払う?借主・貸主の負担割合について徹底解説

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リースバックは、資金繰りの柔軟性や生活環境の維持が可能な点から、高齢者や事業資金が必要な個人を中心に利用が広がっています。不動産売却を検討する方の中でも、リースバックに興味があるという方もいるはずです。

しかし、リースバック契約を検討する際に多くの方が疑問を抱くのが、修繕費は誰が負担するのかという点です。持ち家の感覚が残る中で、故障や老朽化が発生した場合に、誰がどの範囲を負担するのかは、明確に把握しておく必要があります。

この記事では、リースバックにおける修繕費の考え方や売却後の支払い責任の割合について解説していきます。修繕費について理解できる内容となっていますので、ぜひ参考にしてみてください。

なお、以下では、西湘エリアでリースバックに対応しているおすすめの不動産会社をまとめているので、参考にしてください。

目次

リースバックにおける売主・買主の立場

リースバックの修繕費を考えるにあたって、売主・買主の立場を理解する必要があります。以下では、リースバックにおける売主・買主それぞれの立場について解説していきます。

建物の所有者=買主(不動産会社)

リースバック契約においては、自宅を売却した時点で建物および土地の所有権は、買主である不動産会社に移転します。つまり、売主はその後、買主と賃貸契約を結んで借主として居住を続ける形になります。

この関係により、建物の所有者は不動産会社であり、法的な修繕義務もそれに準じます。例えば、外壁や屋根などの構造部分の劣化や設備の老朽化など、物件の価値や安全性に関わる修繕は、原則として所有者である買主が対応することになります。

賃貸物件利用者=売主(元所有者)

リースバックでは、自宅の所有者が不動産を売却した後も、そのまま同じ物件に賃貸借契約を結んで住み続ける形を取ります。このとき、元の所有者は売主であると同時に、新たな立場として借主に変わります。

一方、不動産を購入した側は買主であり、賃貸人=貸主としての立場も持つことになります。つまり、売却後の関係性は賃貸物件における貸主・借主の構図と変わらず、契約上の義務や責任も賃貸借契約に基づいて取り決められます。

この構造を正しく理解していないと、修繕費の負担などでトラブルが生じるおそれがあります。

リースバックにおける修繕費の負担は誰がするのか?

リースバックにおける修繕費の負担割合については、以下のように分担されます。

それぞれの負担や該当する修繕内容について解説していきます。

軽微な修繕→借主負担

リースバック契約において物件の所有権は買主に移転しますが、元の所有者は賃借人として住み続けます。そのため、修繕費の負担区分は一般的な賃貸契約と同様の扱いになります。

日常的に発生する軽微な修繕は、入居者の使用状況や経年劣化によって生じるものであり、借主側が生活の一部として管理すべきものと見なされます。

軽微な修繕の内容

リースバックにおいては、売却後に元所有者が借主として居住を続けるため、賃貸借契約上の原則に従って修繕費の負担が決まります。その中で、いわゆる「軽微な修繕」は借主の責任となるのが一般的です。

軽微な修繕には、以下のようなものが該当します。

  • 電球や蛍光灯の交換
  • 給湯器のリモコンの電池交換
  • 水道のパッキンの取り替え
  • ドアノブの調整

これらは使用に伴う自然な摩耗や、経年劣化が原因であることが多く、借主の管理下での対応が求められます。リースバック契約では、こうした軽微な修繕の範囲を定義することが大切です。

建物全体や構造部分の修繕→貸主負担

リースバックにおいて、建物全体や構造部分に関する修繕費は、原則として貸主である買主の負担となります。これは一般的な賃貸借契約における基本的なルールと同様で、借主が負担すべきではない部分とされています。

これらの修繕は住環境の安全性や、生活の継続性に直接関わるため、貸主の責任として適切に修繕する義務があります。ただし、契約内容によっては一部例外もあるため、明文化された内容をもとに判断することがポイントです。

建物全体や構造部分の修繕内容

リースバックにおける建物全体や構造部分の修繕は、一般的に貸主である買主側の負担となります。具体的には、以下のようなものが該当します。

  • 雨漏り・屋根の破損
  • 外壁や基礎のひび割れ
  • 給排水管の劣化
  • 給湯器・エアコンなどの固定設備

これらの部分は、物件の安全性や居住機能に直結するため、借主が自由に手を加えることはできず、修繕の責任も貸主にあるのが原則です。リースバック契約においても、こうした構造部分の修繕義務は原則として貸主が負うことになります。

リースバックの修繕費についてよくあるトラブル

リースバックの修繕費を巡っては、以下のようなトラブルが想定されます。

それぞれのトラブルについて解説していきます。

修繕費をどちらが負担するかが曖昧

リースバックにおける修繕費のトラブルで多いのが、修繕費を誰が負担するか明確にされていないというケースです。

売主が借主となった後でも所有していた当時の感覚が残っていると、修繕が必要になった際に自ら対応すべきか、貸主に依頼すべきか判断がつかない場面が生じます。特に軽微な不具合や経年劣化による修繕は、どちらが費用を負担すべきか曖昧なまま放置されがちです。

こうした修繕費の負担割合が曖昧な契約内容は、後のトラブルのもととなるため、注意が必要です。

軽微な修繕と構造的な修繕の区別が不明確

修繕費の負担を巡るトラブルの原因として、軽微な修繕と構造的な修繕の線引きが不明確であるというのは多いです。

賃貸借契約では、建物の構造部分の修繕は貸主が負担し、日常的な修理は借主の責任とされるのが一般的です。しかし、実際にはどの修繕が「軽微」に該当するのかの判断が難しく、借主・貸主のどちらが対応すべきかで認識が食い違うことがあります。

特にリースバックでは、売主がそのまま居住を続けるため、これまで自分で修理してきた感覚が残っており、費用負担について混乱しやすい傾向にあります。

自己判断による修繕

借主である元所有者が自己判断で修繕を行ってしまうと、トラブルに発展しやすくなります。たとえば、水漏れや壁のひび割れといった不具合が発生した際に、貸主への連絡をせず、自費で業者を手配して修繕を実施するといった事例が該当します。

このような行動は、たとえ善意であっても契約違反となる可能性があります。なぜなら、リースバック後の住宅はすでに所有権が貸主に移っており、建物の修繕に関する権限や判断は貸主にあるためです。

借主が勝手に修繕を行った場合、費用の補償を受けられないどころか、原状回復を求められる事態も考えられます。また、修繕の内容が適切でなかった場合には建物全体の価値に影響を及ぼす可能性もあります。

貸主側の修繕対応が遅い

建物の一部に不具合が生じた際、本来であれば貸主が修繕を行う責任を負います。しかし、対応が迅速でない場合、借主は生活に支障をきたす事態に直面することになります。

特に、以下のような居住環境に直結する問題に対して対応が遅れると、不満が大きくなりやすい傾向にあります。

  • 水漏れ
  • 給排水設備の故障
  • 外壁のひび割れ

このようなトラブルは、貸主が個人投資家や資産管理会社である場合に見られやすく、修繕コストの負担を避けようとする意図が背景にあるケースも見受けられます。事前に賃貸借契約の中で、修繕対応の範囲や期限、対応方法について明記しておくことが重要です。

原状回復費用が退去時に請求される

退去時に原状回復費用を請求されるケースも、リースバック契約において多く見られるトラブルの1つです。

リースバックでは売却後も住み続けることになりますが、この時点での立場はあくまで借主であるため、通常の賃貸契約と同様に原状回復義務が発生します。借主に起因する以下の損耗が確認された場合、退去時に補修費用を請求される可能性があります。

  • 壁紙の汚れ
  • フローリングの傷
  • 設備の破損

元は自宅だったという意識が残っていると「自分が売却した家なのに費用を払うのか」という誤解が生じやすく、トラブルに発展することがあります。特に、通常使用による劣化と故意・過失による損傷の線引きは重要です。

修繕費以外でかかるランニングコスト

リースバックにおいては、修繕費以外でも以下のようなランニングコストがかかります。

それぞれのランニングコストについて解説していきます。

家賃

リースバックでは不動産を売却した後もそのまま住み続けることが可能ですが、毎月の家賃が継続的に発生します。

家賃は物件の市場価値や地域相場、契約条件によって決まるため、売却前に想定していた金額よりも高額になる場合もあります。また、固定資産税などの所有者負担が無くなる一方で、家賃の支払いが長期的に続くことになります。

特に、年金生活者や収入が限定的な方にとっては、数年後の家計に与える影響が大きくなることもあるため注意が必要です。

共益費・管理費(マンションの場合)

共益費・管理費とは、エレベーターや共用廊下、エントランスといった共有部分の維持管理に充てられる費用であり、物件の使用者である借主が負担するのが一般的です。これは通常の賃貸契約と同様であり、リースバック契約においても例外ではありません。

たとえ所有権を売却しても、住み続ける限りは借主としての責任が発生し、月々の賃料に加えて共益費・管理費を支払う必要があります。

こうした費用は、物件や管理組合の方針により金額が異なるため、契約時には賃料とあわせて毎月の負担額を把握しておく必要があります。

火災保険料・家財保険料

リースバックで物件を売却した後も住み続ける場合、修繕費以外にも火災保険料や家財保険料が発生します。借主である元所有者には、家財や自身の賠償リスクに備える保険への加入が求められることがあります。

火災や水漏れなどで第三者に損害を与えた場合、補償の対象外とされることもあるため、保険加入を義務付けられることも少なくありません。契約時に保険の加入条件や補償内容を確認しておくことで、万一のトラブル時にも対応可能です。

リースバックの利用にあたっては、修繕費だけでなくこうした日常的な負担も視野に入れるようにしましょう。

水道光熱費

リースバック契約を結んだ後も、水道光熱費が発生します。水道光熱費については、物件の所有者である貸主ではなく、実際に使用している借主が支払うのが原則です。

リースバックは売却によって資金を確保できる反面、住み続けるための費用負担が継続する点を理解しておくことが重要です。水道光熱費は居住スタイルによって変動するため、リースバック後の生活設計にはこの固定費も含める必要があります。

修繕費を巡るトラブルを回避するポイント

修繕費に関するトラブルは、以下のようなポイントを押さえることが回避できます。

それぞれのポイントについて解説していきます。

修繕範囲の分担を契約書に明記する

修繕費に関するトラブルを防ぐには、修繕範囲や負担を明確にし、契約書に条項として記載することが重要です。借主と貸主との間で認識のずれがあると、「どちらが費用を負担するのか」といった争いに発展することがあります。

そのため、それぞれの修繕範囲を具体的に定義しておくことで、曖昧さを排除できます。また、原状回復義務の内容や修繕対象となる設備の一覧を盛り込むことで、退去時の費用請求を巡るトラブルも避けやすくなります。

口頭での説明や合意に頼るのではなく、契約書という法的効力のある文書に記載することで、万一の際も両者の主張の根拠が明確となり、円滑な対応が可能です。

トラブルが起きた際の対応フローを定める

物件の不具合が発生した際に、以下のような対応の流れが合意されていなければ、貸主と借主の間で認識の違いが生まれます。

  • 誰に連絡するのか
  • どのような手続きで修繕を進めるのか
  • 費用負担の判断基準は何か

特に、修繕の緊急性や費用の規模によって対応が異なるため、対応の優先順位や判断基準を整理しておくことが求められます。これらの対応フローは契約書に記載しておくことで、双方が対処しやすくなります。

また、対応フローには対応可能時間や緊急時の措置内容も含めておくと、実務上の混乱を避けることが可能です。このような取り決めがあることで、万一トラブルが発生しても責任の所在が明確になり、感情的対立を防ぐ効果も期待できます。

設備の状態や修繕履歴を記録する

リースバック契約を円滑に進めるには、設備の状態や過去の修繕履歴を記録しておくことが重要です。

契約後のトラブルの多くは、修繕の責任範囲や、物件の損耗状況に関する認識の違いから発生します。どこまでが経年劣化で、どこからが借主の責任かといった判断は主観が入りやすく、記録がないままでは双方の主張が食い違いかねません。

そのため、契約前に室内や設備の写真を残しておくことが有効です。また、給湯器やエアコンなどの交換履歴、雨漏りやシロアリ対策などの修繕履歴も文書化しておくことで、責任の所在を明確にしやすくなります。

貸主にとっては物件価値を把握する判断材料になり、借主にとっても不当な請求から自身を守る手段となります。

更新・再契約時に修繕状況を確認する

リースバック契約では、賃貸借契約の更新や再契約を行う場合があります。この際に重要となるのが、建物の修繕状況の確認です。

契約期間中に発生した建物の劣化や損耗が、貸主の負担で修繕されているか、また借主の使用による損傷がないかを明確にすることで、トラブルを防ぐことが可能です。

また、退去時の原状回復費用の根拠としても、修繕履歴や点検記録が役立ちます。貸主と借主双方が、修繕の範囲や対応状況について共通認識を持つことが、信頼関係の維持にもつながります。

西湘でおすすめの不動産会社3選

最後に、西湘でおすすめのリースバックに対応した不動産会社3選を紹介します。

それぞれの会社について解説していきます。

ハウスドゥ 小田原市役所前

ハウスドゥ 小田原市役所前 株式会社Forestfieldの公式HPのTOP画像
出典元:ハウスドゥ 小田原市役所前

ハウスドゥ 小田原市役所前は、リースバックに対応した不動産会社として神奈川県小田原市周辺で信頼を集めています。

項目詳細
屋号ハウスドゥ 小田原市役所前
会社名株式会社Forest field
所在地〒250-0042
神奈川県小田原市荻窪531-6
電話番号0465-34-2555
リースバックページhttps://odawarashiyakusyomae-housedo.com/leaseback/
公式HPhttps://odawarashiyakusyomae-housedo.com/sell/
免許番号神奈川県知事(1)第31148号

全国展開するハウスドゥのフランチャイズ店でありながら、小田原市を中心とした地域密着型のサービスを提供しています。特に「ハウス・リースバック」サービスでは、住宅ローンの残債がある場合でも対応可能で、引き続き同じ住まいに居住可能です。

将来的には再購入も可能なため、柔軟な資産活用が期待できます。

ハウスドゥ 小田原市役所前 株式会社Forest fieldについて詳しく知りたい方は、こちらも合わせて御覧ください。

ハウスドゥ 小田原市役所前 株式会社Forest fieldについてさらに詳しく知りたい方は、公式HPでも確認できます。

センチュリー21住宅セレクション小田原店

センチュリー21 住宅セレクション小田原店 住宅セレクション株式会社のTOP画像
出典元:CENTURY21

センチュリー21住宅セレクション小田原店では、リースバックを含む多様な不動産サービスを提供しています。

項目詳細
屋号センチュリー21 住宅セレクション小田原店
会社名住宅セレクション株式会社
所在地〒250-0862
神奈川県小田原市成田170-1
電話番号0465-39-3250
公式HPhttps://www.century21.jp/store/141203-
免許番号神奈川県知事(3)第28319号

センチュリー21のフランチャイズとして、地域密着型の営業を展開し、住宅ローンや相続、離婚などに対応可能な体制を整えています。

リースバックにおいては、売却後も住み慣れた自宅に住み続けられるよう、顧客のニーズに合わせた提案を行っています。また、瑕疵保証や買取保証制度を備え、安心感のある取引環境を提供しています。

センチュリー21 住宅セレクション小田原店 住宅セレクション株式会社について詳しく知りたい方は、こちらも合わせて御覧ください。

ハートマイホーム小田原店

出典元:小田原不動産ハートマイホームダイトー建設不動産

ハートマイホーム小田原店(株式会社ダイトー建設不動産)は、西湘エリアでリースバックに対応する不動産会社として知られています。

項目詳細
屋号ハートマイホーム小田原店
会社名株式会社ダイトー建設不動産
所在地〒250-0852
神奈川県小田原市栢山506-1 パストラル宮ノ上103
電話番号0120-76-0338
公式HPhttps://www.dyto.jp/baikyaku/
免許番号神奈川県知事(5)24260号

小田原市を拠点に地域密着型のサービスを展開し、リースバックに関する豊富な実績を有しています。売却後も住み続けたいというニーズに応える柔軟な提案力と、宅地建物取引士や一級建築士などによる専門的なサポート体制を整えています。

リースバックにおいては、家賃設定の適正さや契約内容の明確化に注力し、顧客の安心感を重視しています。

ハートマイホーム小田原店 株式会社ダイトー建設不動産について詳しく知りたい方は、こちらも併せて御覧ください。

まとめ

リースバック契約においては、売却後の修繕費を誰が負担するかを理解することが重要です。建物の構造部分や、全体的な劣化に対する修繕は貸主の責任となりますが、居住中の損傷や退去時の原状回復費用については、借主である元所有者が負担します。

こうした費用負担の区分は、賃貸借契約の内容に基づいて決まるため、契約時や更新時に明確にしておくことが、トラブル回避につながります。

修繕費の負担割合について心配な場合は、不動産会社やリースバック会社に相談するのもおすすめです。修繕費を巡るトラブルが発生しないよう、できるだけの対策に取り組みましょう。

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