「物件を買って賃貸に出す」だけが不動産投資ではありません。近年注目を集めているのが、家を売却した人がそのまま住み続けるリースバックを活用した投資です。
「入居者付きで安定した収益が期待できる」「契約満了後の活用方法が多様」といったメリットがある一方で、リスクや契約面での注意も欠かせません。
本記事では、リースバック投資の仕組みや流れ、メリット・デメリットについて解説します。さらに、他の不動産投資との違いや、物件選びのコツ、信頼できる不動産会社の見極め方まで詳しく紹介します。
投資初心者から中級者まで、着実な資産運用を目指す方は必見です。
なお、以下では、西湘エリアでリースバックに対応しているおすすめの不動産会社をまとめているので、参考にしてください。
リースバックって投資目的で活用できるの?

リースバックは「住み続けたい売主」と「安定収益を得たい買主」のニーズが合致する仕組みとして、近年、投資対象としても注目されています。
物件を購入後すぐに入居者がついている状態であるため、初期から安定収入を期待できるのが魅力です。
さらに、入居者(売主)は元々その家に長く住んでいたことが多く、物件を丁寧に扱う傾向があるため、空室リスクや設備トラブルの発生も比較的少ないとされています。
賃料は利回りを前提に設計されており、契約条件に基づいて収益計算もしやすく、ミドルリスク・ミドルリターンの資産運用として適しています。
将来的な出口戦略(売却・買戻し交渉など)も含めてプランを立てれば、不動産投資の中でも比較的読みやすい選択肢といえるでしょう。
リースバック投資の仕組み
リースバック投資とは、物件を購入した投資家が、元の所有者とそのまま賃貸契約を結び、家賃収入を得る形の不動産投資です。
売主は自宅を売却して資金を確保しつつ、引っ越すことなく住み続けられるため、「住み慣れた環境を維持したい高齢者」などからのニーズが高まっています。
一方、投資家にとっては、購入と同時に入居者が決まっているため空室リスクがなく、想定利回りも初期段階で計算しやすいのが特長です。賃貸契約は定期借家契約や再契約付きの契約になることが多く、契約期間や買戻し特約の有無に応じて運用戦略を立てる必要があります。
このように、リースバックは「売却と賃貸が同時に成立する投資手法」であり、収益の安定性と社会的ニーズの両立が期待できる投資形態です。
投資家目線でのリースバック投資の流れ!5STEP

リースバック投資は、物件購入から家賃収入の確保、将来の出口戦略まで、複数のステップを正確に理解しておくことでリスクを減らし、安定収益を得ることが可能です。初めての方でも流れを体系的に把握すれば、戦略的に投資を進められます。
投資をスムーズに進めるために、以下の5ステップを順に見ていきましょう。
- STEP1:リースバック物件を探す・情報を収集する
- STEP2:契約内容とリスクを精査する
- STEP3:物件を購入し、入居者と賃貸契約を締結する
- STEP4:賃貸管理・収益運用を行う
- STEP5:契約満了後の出口戦略を検討する
それでは、それぞれのステップについて詳しく解説します。
STEP1:リースバック物件を探す・情報を収集する
リースバック投資の第一歩は、適切な物件情報の収集です。不動産会社やリースバックに特化した仲介業者を通じて、「売主がそのまま住み続けることを希望している物件」を探します。
こうした物件は通常市場に出回りにくいため、専門ルートを活用することが重要です。また、物件の価格や立地、築年数だけでなく、入居予定者の属性(年齢・支払い能力・生活状況など)も収益性に大きく影響します。
信頼性の高い情報を得るためには、実績のある業者や投資家ネットワークからの紹介なども活用するとよいでしょう。
STEP2:契約内容とリスクを精査する
物件が見つかったら、契約書に記載された賃貸条件や買戻し特約の有無、賃料設定方法、契約期間などの重要事項を確認します。特に「定期借家契約」であることが多く、契約終了時の対応についても明確にしておく必要があります。
また、将来的に売主が買い戻す可能性がある場合は、買戻し価格や条件の設定が収益性に影響するため、投資判断に直結します。利回りだけでなく、法的リスクやトラブル防止策も確認しましょう。
できれば不動産や法律に詳しい専門家の助言を得て契約内容を精査することをおすすめします。
STEP3:物件を購入し、入居者と賃貸契約を締結する
契約条件に納得したら、物件の購入手続きを行い、売主と賃貸契約を結びます。この時点で、リースバックが正式にスタートします。多くの場合、売主と買主の間で「定期借家契約(2~5年など)」が結ばれ、家賃収入がスタートします。
賃貸契約書には、再契約や途中解約の条件、原状回復義務、家賃滞納時の対応などを明記しておきましょう。信頼関係を築くためにも、契約内容をしっかり説明し、売主(借主)との合意形成を丁寧に行うことがトラブル回避につながります。
STEP4:賃貸管理・収益運用を行う
物件購入後は、家賃収入を安定的に得ながら賃貸管理を行います。入居者は元の所有者であるため、物件を丁寧に使ってくれるケースが多く、修繕リスクは比較的低めとされています。
ただし、家賃の入金確認や設備トラブルへの対応、再契約交渉などは継続的な管理業務として発生します。
自主管理が難しい場合は、管理会社に委託する選択肢も有効です。投資効果を最大化するためには、収支バランスを定期的に見直し、必要に応じて対応策を講じる姿勢が求められます。
STEP5:契約満了後の出口戦略を検討する
契約期間が満了した際、リースバック投資では「出口戦略」が重要な判断ポイントになります。以下の3つの選択肢があります。
- 再契約をして継続的に賃貸収入を得る
- 売主からの買戻しに応じる
- 第三者に売却して資金回収する、のいずれかが一般的です。
出口戦略の選択によって投資の収益性や安定性が大きく変わるため、契約開始時点から将来的なシナリオを想定しておくことが必要です。
再契約が難しい場合や、売主が退去を希望する場合には、速やかな対応と資産の再運用計画も視野に入れておきましょう。
リースバック投資のメリット・デメリット

リースバック投資には、他の投資と同様に、リスクや注意点も存在します。事前にメリット・デメリットの両面をしっかり理解しておくことが、失敗を防ぐカギになります。
まずは主なポイントを整理しておきましょう。
リースバック投資のメリット
- 売却後すぐに入居者が確定しており、空室リスクが低い
- 元の所有者が居住するため、物件が丁寧に管理されやすい
- 長期契約により安定した収益が見込みやすい
リースバック投資のデメリット
- 買戻し特約などで自由な運用が制限されることがある
- 利回りが通常の賃貸投資より低めに設定される場合がある
- 契約終了時に再契約・明け渡しでトラブルになる可能性も
リースバック投資の最大の魅力は、「購入直後から安定した賃貸収入が得られる点」にあります。すでに入居者(元の所有者)が住んでおり、入居管理の手間や初期の空室リスクを避けられるため、投資初期の収支が安定しやすいのが特徴です。
また、入居者が自宅に愛着を持っているため、室内の状態も比較的良好に保たれる傾向があります。
一方で、買戻しの権利がある契約や定期借家契約の場合、投資家の運用自由度が下がる点には注意が必要です。
また、表面利回りは相場より低めに設定されるケースが多く、収益性は物件や契約条件に大きく左右されます。契約内容や将来的な出口戦略を見据えて、慎重に検討しましょう。
リースバック投資が向いている人・向いていない人

リースバック投資は、他の不動産投資とは異なり「入居者が決まった状態で始められる」という特殊な性質があります。そのため、向いている投資家のタイプと、注意が必要なケースとでは大きく分かれます。
安定した収益を重視する人には魅力的な選択肢ですが、自由な運用を求める人には制約となることもあるでしょう。
以下のようなポイントを基準に、自分がどちらのタイプに当てはまるかを見極めることが大切です。
リースバック投資が向いている人の特徴
- 空室リスクを避けて安定的に家賃収入を得たい
- 長期保有を前提とした保守的な投資スタイルを好む
- 入居者との信頼関係を重視し、管理コストを抑えたい
リースバック投資が向いていない人の特徴
- 短期間で高利回りや売却益を狙う投資家
- 将来的に自由に転売や用途変更したいと考えている人
- 買戻し特約や契約条件の制限を負担に感じる人
リースバック投資は、「安定性」と「手間の少なさ」を重視する投資家にとって有力な選択肢です。入居者がすでに決まっており、賃貸管理の手間が軽減されるため、初めて不動産投資を行う人にもハードルが低いのがメリットです。
一方で、収益性の高さや自由度を求める場合には、買戻し特約や契約条件が制限になることもあります。自身の投資目的やライフプランに照らして、「向いている投資スタイルかどうか」を冷静に判断することが重要です。
リースバック投資と通常の賃貸・売買投資の違いは?

不動産投資といえば、「賃貸経営」や「物件の売買」が一般的ですが、リースバック投資はこれらとは異なる特徴を持ちます。
入居者が物件の元所有者である点や、買戻し特約など独自の仕組みがあるため、運用方針やリスク、リターンの考え方が異なります。以下の表で主な違いを比較してみましょう。
投資形式の違い比較表
項目 | リースバック投資 | 通常の賃貸投資 | 売買益(キャピタルゲイン)投資 |
---|---|---|---|
入居者の状態 | すでに入居中(元所有者) | 空室がある場合も | なし(購入後に売却が目的) |
空室リスク | 原則なし(売却後すぐに賃貸契約) | 空室が発生する可能性あり | 該当なし |
利回りの目安 | 中〜やや低(5〜8%程度が多い) | 中〜高(物件と管理次第) | 利回りではなく売却益が主目的 |
投資回収の期間 | 長期安定収入が前提 | 中〜長期 | 短期または中期(売却時に収益化) |
物件運用の自由度 | 低め(買戻し特約や賃貸条件が縛る場合あり) | 比較的高い | 非常に高い |
初期費用・物件価格 | 比較的高め(入居者付きのため価格が高い) | エリアや状態による | エリアや需給によって大きく変動 |
向いている投資家のタイプ | 安定収入志向、初心者にもおすすめ | 自主管理志向、高利回り狙い | 相場分析に強く、値上がり益を狙いたい人 |
リースバック投資は、「安定した家賃収入を得ながら、空室リスクを避けたい」と考える投資家に向いています。一方、自由度や収益性を求めるなら通常の賃貸や売買投資の方が適している場合もあります。目的やリスク許容度に応じて、最適な投資スタイルを選ぶことが重要です。
リースバック投資をする際の注意点

リースバック投資は、安定収入が見込める一方で、長期的な契約関係や法制度の影響を受けやすいという特徴があります。特に、契約内容や税制変更の影響を正しく把握しておかないと、想定外のトラブルや損失につながるリスクもあります。
リースバック特有の注意点を事前に確認しておくことが、安定した運用のカギになります。
以下の3点は、リースバック投資における重要な注意ポイントです。
・法律・税制の変更リスクを考慮する
・契約期間終了後の対応を想定しておく
・信頼できる不動産会社と契約する
不動産投資には法改正や税制変更の影響がつきものです。特に、相続税や固定資産税の見直しが行われた場合、リースバック物件の収支に影響が出ることもあります。
また、契約終了後の買戻しや退去対応が必要となるケースもあるため、出口戦略を事前に検討しておくことが重要です。
さらに、契約条件を誠実に履行し、長期的な信頼関係を築ける不動産会社と取引することが、安心できる投資の第一歩になるでしょう。
信頼できる不動産会社の選び方

リースバック投資を成功させるうえで、不動産会社選びは極めて重要なステップです。不動産会社の対応力や透明性の高さは、契約後のトラブル回避や安定運用に大きく関わってきます。
表面的な利回りや物件価格だけで判断せず、「信頼できるかどうか」を慎重に見極めることが、長期的な投資成果を左右するうえで大切です。
以下のポイントを意識して、不動産会社を選びましょう。
・実績が豊富で、リースバック投資に精通している
・契約内容を明確に説明し、リスクまで伝えてくれる
・口コミや評判、第三者評価が良好である
まず、過去のリースバック案件の取扱実績があるかどうかは、その会社の信頼性を測るうえで有力な判断材料になります。また、契約前に家賃設定の根拠や買戻し条項の有無などをきちんと説明し、メリットだけでなくデメリットやリスクについても正直に話してくれる担当者がいる会社を選ぶべきです。
さらに、Googleレビューや不動産業者の登録団体の評価も確認し、第三者からの客観的な情報を集めることで、安心できる取引につながるでしょう。
西湘エリアでリースバック対応のおすすめ不動産会社3選

リースバックは、住宅を売却しても住み慣れた家にそのまま住み続けられる柔軟な制度です。近年は高齢者や資金確保を目的とした活用も増えており、信頼できる会社選びがますます重要になっています。
西湘エリアでは、顧客目線で対応する優良な不動産会社が複数存在します。今回はその中から、実績・相談体制・地域対応力に優れた3社を紹介します。
それぞれの会社の特長や対応スタイルを順に解説していきます。
ハウスドゥ 小田原市役所前

『ハウスドゥ 小田原市役所前』は、小田原市や南足柄市、足柄上郡をカバーする地域密着型の不動産会社です。
項目 | 詳細 |
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屋号 | ハウスドゥ 小田原市役所前 |
会社名 | 株式会社Forest field |
所在地 | 〒250-0042 神奈川県小田原市荻窪531-6 |
電話番号 | 0465-34-2555 |
リースバックページ | https://odawarashiyakusyomae-housedo.com/leaseback/ |
公式HP | https://odawarashiyakusyomae-housedo.com/sell/ |
免許番号 | 神奈川県知事(1)第31148号 |
売却を検討している方に対して、「高く売りたい」「早く売りたい」「売却後も住みたい」といった目的別のサポート体制を整えており、リースバックにも柔軟に対応しています。小田原市役所近くという立地も利便性が高く、気軽に相談しやすい点が魅力です。
また、豊富な公開物件情報から市場感覚をつかみやすく、地域事情に精通したスタッフが細やかにサポートしてくれます。特に生活スタイルや将来設計に合った売却方法を一緒に考えてくれる姿勢が安心感につながるでしょう。
住みながらの売却を検討している方にとって、相談の第一歩を踏み出すには最適な一社です。
ハウスドゥ 小田原市役所前 株式会社Forest fieldについて詳しく知りたい方は、こちらも合わせて御覧ください。
ハウスドゥ 小田原市役所前 株式会社Forest fieldについてさらに詳しく知りたい方は、公式HPでも確認できます。
センチュリー21 住宅セレクション小田原店

『センチュリー21 住宅セレクション小田原店』は、小田原市成田に店舗を構える不動産会社で、売却・買取・建築請負まで一貫して取り扱っています。
項目 | 詳細 |
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屋号 | センチュリー21 住宅セレクション小田原店 |
会社名 | 住宅セレクション株式会社 |
所在地 | 〒250-0862 神奈川県小田原市成田170-1 |
電話番号 | 0465-39-3250 |
公式HP | https://www.century21.jp/store/141203- |
免許番号 | 神奈川県知事(3)第28319号 |
西湘エリアに密着した営業と、全国展開のセンチュリーブランドの信頼を兼ね備えており、地域の売却事情を熟知したスタッフが対応しています。リースバックに関する明記はありませんが、多様な売却ニーズに柔軟に応じる姿勢が見受けられ、住みながらの売却相談にも対応できる体制が整っています。
キッズスペースや駐車場も完備されており、家族連れの来店にも配慮が行き届いています。初めて不動産を売却する方にも丁寧な対応が期待でき、安心して相談をスタートさせられる環境が整った会社といえるでしょう。
センチュリー21 住宅セレクション小田原店 住宅セレクション株式会社について詳しく知りたい方は、こちらも合わせて御覧ください。
ハートマイホーム小田原店
『ハートマイホーム小田原店』は、ダイトー建設不動産が運営する地域密着型の店舗で、小田原市を拠点に幅広く不動産取引をサポートしています。
項目 | 詳細 |
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屋号 | ハートマイホーム小田原店 |
会社名 | 株式会社ダイトー建設不動産 |
所在地 | 〒250-0852 神奈川県小田原市栢山506-1 パストラル宮ノ上103 |
電話番号 | 0120-76-0338 |
公式HP | https://www.dyto.jp/baikyaku/ |
免許番号 | 神奈川県知事(5)24260号 |
栢山駅から徒歩約4分という好アクセスに加え、送迎サービスや17台分の駐車場が完備されているなど、訪問のしやすさが大きな特長です。売却や住み替えの相談にも対応しており、リースバックに関する柔軟な対応も可能です。
土日祝を含む幅広い時間帯で案内を受け付けているため、平日が忙しい方でも相談のタイミングを取りやすい点もメリットとなります。スタッフによる丁寧な接客と、売却後の暮らしまで見据えたアドバイスが魅力で、まずは気軽に相談してみたい方に特におすすめできる会社です。
ハートマイホーム小田原店 株式会社ダイトー建設不動産について詳しく知りたい方は、こちらも併せて御覧ください。
まとめ
本記事では、リースバック投資の仕組みや特徴、投資としての流れ、メリット・デメリット、向き不向き、注意点、会社選びのコツまでを詳しく解説しました。
リースバック投資は、売却後も入居者が住み続けるという安定性があり、空室リスクを抑えつつ長期的に収益を得たい方にとって魅力的な選択肢です。
一方で、買戻し特約や契約条件による自由度の制限には十分な理解が必要です。成功のカギは、契約前にリスクを把握し、信頼できる不動産会社とパートナーシップを築くこと。自分の投資スタイルに合っているかを見極め、将来を見据えた戦略的な判断が求められます。